FWD生命は1996年8月に事業を開始し、28年以上の間、お客さまに寄り添う経営を心掛けてきました。この度、保有契約件数が200万件を突破したことを記念し、CX(カスタマーエクスペリエンス)部お客さまの声グループの山本さん、熊本さんに、FWD生命のお客さまに対する取り組みについてインタビューしたいと思います。
※東京と大阪の2拠点体制のため、リモート会議の報告となります。
お客さま本位の会社になるための仕組み作りからスタートしたCX部
—CX部の業務内容を教えてください。
山本:カスタマーエクスペリエンス部(以下CX部と表記します)は、お客さまからお寄せいただいたご意見を、集め、分析し、改善につなげる業務を主に行っています。
お客さまからは、お電話やホームページを通して直接ご連絡をいただいたり、保険代理店を経由してご意見をいただいたりしますので、まずは各方面からお寄せいただいた「お客さまの声」を収集する必要があります。ご意見を1つに集約し、分析し、改善につなげる一連の業務を「お客さまの声業務」と呼んでいます。
熊本:お客さまのご意見の中でも、保険金や給付金のお支払いができなかったお客さまのご相談や、金融庁、生命保険協会といった公的機関に寄せられたお客さまの声に対する対応は、「お客さまの声業務」とは別に「カスタマーリレーションシップ業務」と呼んでいます。こちらは、他社ではあまり類を見ないFWD生命特有の業務です。
山本:また、「改善」の部分によりフォーカスを当て、商品やアプリ等の設計段階で、これまでにいただいたお客さまのご意見・ご要望を取り入れるよう関係部署に働きかけています。この業務を「CX業務」と呼び、お客さまの期待値を超え、「人々が抱く“保険”に対する感じ方・考え方を刷新する」ことを目標に取り組んでいます。
—CX部が作られた背景を教えてください。
山本:2021年1月に「お客さまの声を業務改善につなげる専門的な部署」としてCX部が新設され、また同時に、経営陣を委員とする「お客さまの声委員会」も発足しました。お客さまの生の声やトレンドを経営陣に直接届けられるようになったことで、問題点の共有、改善の施策を全社規模でよりスピーディーに取り組める組織になりました。
「お客さまの声委員会」は2022年10月から「CX委員会」へ移行し、現在の組織体制になりました。これまでの取り組みにプラスして、当社から発信する商品やサービスに、立案時点からお客さまの声を反映できるようになりました。この変革で、より積極的にお客さま本位の会社に変貌できたと思います。
スピーディーに対応するための体制づくりが鍵
—CX部の発足前後で変わったことを教えてください。
熊本:お客さまと直接コミュニケーションを取れるようになったことで、お客さまからご理解いただける機会が多くなったことです。
先ほどの業務内容で触れた「カスタマーリレーションシップ業務」は、約款上の規定であったり、何らかの理由で保険金や給付金のお支払いを出来なかったお客さまからのお問い合わせに対応する業務です。
CX部ができるまでは、保険金部の査定者が通常業務を行いながら対応していましたが、CX部が発足し、新たに専用窓口を設けることで、お客さまのご不明点やご不満な点に耳を傾け、親身になってご相談に乗ることができるようになりました。より丁寧なコミュニケーションができるようになったことで、ご不満を抱かれていただいたお電話が、逆に感謝のお言葉をいただいて電話を終えるといった機会も増えるようになりました。
山本:保険金部も査定業務に集中できるようになり、それぞれが専門業務に集中することで、事前の準備が迅速かつ丁寧にできるようになりました。
より丁寧な、よりスピード感のあるお客さま対応が、お支払いができないという心苦しい状況ながらも、お客さまにご納得いただけるようになったのだと思います。
—お客さまの声が届く仕組みが他にもあれば教えてください。
山本:FWD生命では、全社員が常にお客さまを意識して業務できるように、様々な取り組みを行っています。
その1つとして、「お客さまからいただいたお言葉」を全社員に届ける仕組みを作っています。業務上どうしてもお客さまとの接点が少なくなってしまう部署もありますが、会社のいたる場所にあるスクリーンにお客さまの声を投影することで、各部署の業務がお客さまにつながっていることを意識してもらえるように工夫しています。
熊本:また、個人パソコンのスクリーン画面にFD宣言(お客さま本位の業務運営方針) *を掲載するようにしたことで、各個人に対しても「お客さま本位の業務運営をするメンタリティ」を持ってもらえるようにしています。
▲従業員のPCスクリーン画像
Omne by FWDで「人々が抱く“保険”に対する感じ方・考え方を刷新する」
—今後の目標を教えてください。
熊本:CX部設立当初の目標は、お客さまの声を具体的な業務に反映する仕組みを作ることでしたが、今は、ただお客さまの声に応えるだけではなく、お客さまの期待値を超えるサービスを常に提供し続けることが目標になっています。今後もこれまで以上にお客さまの声に耳を傾け、よりお客さま本位の会社になれるように努力していきたいと思います。
山本:昨年、FWD生命はOmne by FWDというスマートフォンアプリを導入し、保険の諸手続きがアプリで完結できるようになりました。また、一部の給付金請求では即時のお支払いが可能になりました。このアプリの見た目の分かりやすさ、簡素な手続き工程は、CX部の取り組みが活かされた好例となりました。
まだ使い勝手に改善の余地があるので、見た目や機能などに関して、引き続き更新していく必要がありますが、そうした日々の改善を通して「人々が抱く“保険”に対する感じ方・考え方を刷新していきたい」です。
※本記事は、2024年8月29日時点の情報に基づいて作成しています。